シリーズ1・「なぜシミができたか」がわかれば、ぴったりの改善策が見つけられる

②メラニン色素は健康維持のためには必要な成分

シミの本体となるメラニン色素ですが、実は紫外線から皮膚の組織を守るために必要な成分です。
正常なメラノサイト(メラニン色素を作り出す細胞)は、紫外線を浴びた際、その強さに応じてメラニン色素を産生します。
メラニン色素は、化学変化を起こさずに紫外線を吸収し、皮膚内の組織が、紫外線に傷つけられるのを防御します。
なお、正常なメラノサイトから作られたメラニン色素は、ターンオーバーが進むことで自然となくなります。

しかし、DNA異常が生じ紫外線を浴びない間もメラニン色素が産生されるようになると、シミができてしまいます。
この対処法の一つとして美白剤があります。
ハイドロキノンやルミキシルペプチドなど、美白剤と呼ばれる成分はメラニン色素の産生を抑える働きがあるのです。
ただし、美白剤を使えば、必要なメラニン色素も作られにくくなるので、皮膚を防御するためには、日焼け止めを行う事がさらに重要となります。

紫外線(UV)の皮膚に対する働き

紫外線が皮膚に当たった時の反応を簡略化したイラスト。
メリットはビタミンDとメラニン色素の産生。
デメリットは真皮内のエラスチン・コラーゲンの破壊と
表皮内のケラチノサイト・メラノサイトの損傷。
必要以上の紫外線を浴びないことが美肌への近道である。