シリーズ1・「なぜシミができたか」がわかれば、ぴったりの改善策が見つけられる

⑦長年のシミやくすみもクリニック治療で解消

シミやくすみなどの色素沈着は、一度現れるとあきらめてしまう方も少なくありません。しかし、最近は医療技術の進歩に伴い、気軽に治療することが可能になりました。
老人性色素斑などのシミに対しては、レーザー治療が一般的です。これは、レーザーが黒、赤など特定の色に反応する仕組みを利用し、レーザーのエネルギーを皮膚内のメラニン色素に反応させて体外に排出する治療法です。治療に要する時間が短いのも主な特徴です。
この他、クリニックで行われる美白治療には、ケミカルピーリングやイオン導入などがあります。

ケミカルピーリングは、グリコール酸や乳酸 (AHA) またはサリチル酸などの薬剤を塗り、色素沈着の一因となる古い角質を取り除く治療法です。これにより皮膚の表面をなめらかに整え、肌のターンオーバーが正常化されるため、シミやくすみ、ニキビなどの改善効果があります。

ピーリングには、使用する酸、PH、濃度によりいろんな深さがありますが、一皮剥ぐようなピーリングは日本人にはあまり向いていません。ピーリングで細胞間の結合をゆるめて後から塗る成分の浸透をよくする働きの方が大切です。

イオン導入は、ビタミンA・C誘導体などの美容成分を皮膚に塗った後、機械を当ててごくわずかな電流を流して、イオンバランスを整え、効率よく真皮層に浸透させる方法です。電流の代わりに超音波を流す超音波導入もあります。これらは効果を実感するまでに時間がかかりますが、肌への負担は軽減されています。

これらの治療法は、大半の場合は数回の治療で効果を得られます。ただし、症状によっては他の治療法を行うこともありますので、詳しくは専門医にご相談ください。